共働き世帯では、「子の扶養控除は父と母のどちらで申告すればよいのか」という疑問が出てくることがあります。扶養控除は、同じ子について父母どちらか一方のみが適用でき、両方が同時に受けることはできない仕組みになっています。この記事では、どちらの扶養に入れるかを考える際の一般的な視点を整理します。
扶養控除は父母どちらか一方のみ
税法上の扶養控除は、1人の扶養親族について、父・母のうちどちらか一方のみが適用を受けられる制度です。両親がそれぞれ別々に同じ子を扶養控除の対象として申告することはできません。共働き世帯で両親それぞれに収入がある場合、どちらの年末調整・確定申告で子を扶養として計上するかを、事前に世帯内で決めておく必要があります。
所得が高い側で申告する方が有利になりやすい一般的な考え方
扶養控除による税負担の軽減効果は、適用を受ける側の所得税率によって変わります。一般的には、所得税率が高い(課税所得が多い)側の親で扶養控除を適用した方が、世帯全体の税負担の軽減額が大きくなりやすいという考え方があります。ただし、これは一般的な傾向であり、住民税への影響や、勤務先の家族手当の支給条件など他の要素も関わるため、単純に所得の高さだけで判断できるとは限りません。
特定親族特別控除・一般の扶養控除も同様に一方のみ
国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」(2026-09-13確認)が示す特定親族特別控除(19歳以上23歳未満が対象、63万円から段階的に逓減)についても、扶養控除と同様に父母どちらか一方のみが適用を受ける仕組みです。年齢要件から外れて一般の扶養控除(38万円)が適用されるケースでも、この「どちらか一方」という原則は変わりません。勤務先の家族手当の条件も確認しておきたい
税法上の扶養控除に加えて、親の勤務先によっては家族手当・扶養手当の支給要件にも子の扶養状況が関わることがあります。手当の条件は会社ごとに異なるため、税法上の扶養控除をどちらの親で申告するかを決める際には、両親それぞれの勤務先の手当条件もあわせて確認しておくと、見落としを減らせます。
年の途中で状況が変わった場合の考え方
離職・転職や育児休業など、年の途中で父母の所得状況が大きく変わることがあります。そうした場合、その年の扶養控除をどちらで申告するのが世帯にとって有利かは、年初に決めた前提と変わっている可能性があります。扶養控除の判断は1年ごとに見直すことができるため、状況が変化した年は、前年と同じ判断をそのまま踏襲するのではなく、あらためてどちらの親で申告するのが妥当かを確認しておくとよいでしょう。
まとめ
扶養控除は父母どちらか一方のみが適用でき、一般的には所得の高い側で申告する方が軽減額が大きくなりやすいとされていますが、家族手当等の他の要素も踏まえて世帯全体で検討することが大切です。試算の目安は年収の壁チェッカーで確認できます。
本サービスは、学生アルバイトの年収と「年収の壁」(税金・社会保険)が世帯の手取りに与える影響を試算する参考情報であり、実際の税額・社会保険の適用可否を保証するものではありません。試算は2025年度税制改正に基づく令和7年分・令和8年分の制度を前提としており、社会保険料率・自治体独自の制度・個別の控除(社会保険料控除等)は簡略化して概算しています。住民税の扶養控除・特定親族特別控除相当額は一次情報で確認できていないため、所得税率とは別枠の簡易概算です。実際の手続き・最新の制度は、国税庁・お住まいの自治体・年金事務所・勤務先にご確認ください。(本ツールが参照した情報の確認時点: 2026-09-13)